就農セミナーに行ってきました。 2
就農セミナーの続きです。
●山梨県
山梨県のブースでは果樹農家について伺いました。
果樹農家の場合、ゼロベースで開始することは現実的ではありません。
そのため、まずは体験会に参加し、やれると判断したら農業学校に通います。
農業学校に通学している間は補助金もでますが、失業保険の学習という位置づけからも補助が受けられるようです。
その後、その地域のリーダー?の下で研修を受けて、働きが認められればその方や近隣農家の方から区画を借り受けて農業を開始するという流れになります。
したがって、まず一番大事なことは、その地域に受け入れてもらうということということがわかりました。
手始めに、農業体験は毎月実施されているようなので、そこから本格的にやるか他を探すかを検討することが良いようです。
尚、話を伺った方は桃、梅、すもも、あと1つの果樹を兼業でされているようで、それぞれ収穫時期が異なるために1人でも運営できているとのことです。
たとえば桃1本でやる場合、どうしても作業負荷がかかる時期が集中してしまいますが、負荷が分散するように果樹を組み合わせることによりバランスが取れるようです。
ただ、いきなり作付けを考えることは時期尚早。
まずはいろいろ体験で経験してからということでした。
ちなみに1人で300万円という数値はここでも可能といわれました。
●岐阜県
訪問する予定はなかったのですが、呼び込みにつられて訪問しました。
美濃と郡上あたりの農協の方からのお話です。
まず前提条件をお話ししたところ、進められたのが飛騨トマトの栽培でした。
この地域ではかつてトマト栽培が盛んだったのですが、高齢化に伴い水田に切り替える方が多く、また飛騨トマトのブランドを復活させたいと意気込んで折られました。
トマトは初期投資額が非常に高い印象があったのですが、簡易ハウス(上部だけビニールで、下は防虫ネットでかぶせる感じ)だと500万円程度から開始できるとか。
本格的にやるには4000万円(補助が半分でるので2000万)のハウスでピーマンやトマトの液肥栽培ということもできるのですが、この場合は専用PCで育成状況を管理するなど、かなりハイテクな経営になり、費用を回収するには相応の規模と人員が必要とのことでした。
私が目指すのは単独小規模なので、簡易ハウスではじめるのが妥当と思われます。
また、岐阜は北部と南部で気候がまったく違うとのことで、それにより作付けも大きく変わるようです。
北部は冷涼な気候を活用した夏トマトの栽培が中心ですが、南部は日本最高気温をたたき出すほどの熱帯であるため、冬にハウス栽培でのトマト栽培が盛んとのことです。
トマトは暑すぎると枯れてしまうとのことですが、私のトマトは大丈夫なんだよななぁ・・・何が違うのか良く分かりませんが。
尚、トマトであれば1人で300万円の収入は可能のようです。
収穫時期が分散するためとのことですが、トマトは葉の剪定が大変なイメージがあるので、1ヘクタールを1人で回るのは相当きつい気がします。
これも農業体験に参加して詳細を聞いていくのが妥当でしょう。
今後はツーリングと農業体験をかねていくことになりそうです。
<その他>
冒頭の導入時に講演会で全体的なお話を伺いましたが、農業も工業化が進んでいることを痛感しました。
レタスは既に工業製品になっており、イチゴやピーマンなども機械化が進んでいいることで単位時間あたりの生産性は大幅に向上しているようです。
ただし、導入する機械のコストや管理の面をかんがみると、複数人体制による大規模農場を想定する必要があるとのことでした。
また、農家として重要な考えとしては、いかに不労所得を稼ぐかということも必要になるようです。
たとえば6次産業化ですが、これはてっきり生産、加工、販売もあるので労働時間の増加につながると考えておりましたが、逆に加工で長期保存できる状態とし、販売は道の駅や店舗(物によっては本屋や雑貨屋)に委託することで、不在の間でも稼ぐ体制を構築することが生き残る道であることを学習しました。
<最後に>
どこを回っても、トイレは基本水洗が主流とのこと。
下水が全て配置されることはなさそうですが、浄化槽で集めて処理する形式のようです。
その意味では集落に住まいを構えることが必須になりますので、地域に溶け込むということがやはり最重要であることには違いないようです。