8月1日 富士山に登る

 

 


炎天下が続いているため、高い山に登りたいと思いまして。8月1日から2日にかけて、富士登山ツアーに申し込みました。なぜツアーか、理由はいろいろありました。

・個人で登るのと費用的に大差なく…というかむしろ安い。

・山小屋の手配などもやってくれる。

・登山ガイドもつくので高山病などの対策が取れやすい。

・下山後に疲労困憊のなか、帰路を自分で運転するのが面倒。というか暑くて運転したくない。

という感じです。デメリットとしては自分のペースで動けないということがありますが、初めての山を自分で自由に動いても勝手が分からないので、ツアー一択でした。

<1日目>

早朝に東京駅を出発し、スバルライン駐車場に到着したのがちょうど昼頃。全般的に靄がかかっているため、景色は良くありません。昼食を食べて集合したところ、参加者は中年が中心で、女性も半数近くいらっしゃいました。また外国の方も5名参加され、全体で17名のパーティーでの出発です。ちなみに昼食は富士山メロンパンとホットドックと水。やはり駐車場付近の価格も高いため、SAでなにか購入しておけばよかった。

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スバルラインの駐車場からの吉田口ルートを13時頃に出発しましたが…参加者の登山スキルや体力はバラバラのため、6合目から2名が遅れだし、7合目で3人脱落しました。それぞれの話を聞いた限り、登山未経験者、または高尾山を登った位で、明らかに体力不足のようです。彼らの荷物をガイドが手でもって運んでいたのですが…いったいどんな体力をしているのやら。

その後も休憩をハサミながら登り続けましたが、靄がかかっていたり、急に雨が降り出したりとあまり景観は良くありません。足場は比較的よいのですが、ひたすら上を見ながらの登山が長時間続きます。で、最終的に山小屋のある8.5合目に到着したのは20時頃でした。晩御飯はカレーとハンバーグ、そしてお水。下界の弁当屋で食べれば300円程度の内容ですが、ここは富士山。500㏄の水が500円で販売している世界です。おそらく1000円以上の価値はするでしょう。ちょっと物足りない感じはしましたが、ガイドさん曰く、食べてすぐ寝ると呼吸が浅くなって高山病にかかりやすいとのこと。追加のおやつは食べずに、用を足して軽くストレッチし、就寝につきます…が就寝場所が超狭い。具体的には寝袋がキレイに並んでおり、文字通りおっさん同志がすき間なく川の字で寝ます。登山ブームが来る前はもう少しゆったりしてたのかな…とにかく隙間もなく非常につらい就寝でした。というか一睡もできませんでした。

<2日目>

翌朝1時30分に起床。というか寝てませんけどね。新たにここで4人脱落しました。原因は高山病。夜中に仮眠した際、呼吸が浅くなってしまい高山病になってしまったようです。私も就寝後に吐きそうになりましたが、眠れなかったので夜通し深呼吸をして逃れました。一睡も出来なかったので山頂アタックは断念しようかと考えてましたが、起きたら意外と疲労は取れており、呼吸も苦しくないのでそのまま出発します。ちょっと出発前におば様のゲロを踏んでしまいましたが、水もないのでウェットティッシュでさっと拭いて出発。帰ったら靴はきれいに洗おう…。

出発は2時。ここで運が良かったのが、既に渋滞しており、超スローペースで歩けたことです。ずっと深呼吸して歩いたおかげで、ちょっとした頭痛で済みました。他の人の様子をみると、超スローペースでも休憩をこまめに挟んでいたり、小学生くらいの男の子が吐きながらも山頂を目指して歩いていたので、呼吸法とペースは非常に大事なんだな~と痛感しました。ゲロ吐きながらも登り続けた小学生君は精神的に強くなるでしょうね。

山頂についたのは4時15分ころ。無事に山頂で御来光を拝めました。所感としては、雲の中から日が昇ってくる感じです。当日は関東付近は快晴だったはずなのですが、富士山は雲の上ということもあるので、雲海の中を登ってくる感じが近いです。とはいえ、以前に秋の筑波山から見た日の出の方が感動的だったような希ガス…まぁよいです。

その後は噴火口をみて周辺を散策し、6時前には下山を開始しました。体力的にはお鉢巡りをすることも可能だったかもしれませんが、下山のことを考えるとちょっと心配。お鉢巡りは岩手山でやってみようとちょっと思ったり。

で、スバルラインの駐車場に着いたのは9時10分ころ。約3.5時間であっという間に降りてしまいました。理由は単純。下山道は重機が入っており、車が通れるようになっていることから、ちょっと砂に足を取られる程度でサクサク進みます。ふつうは下山でけがをする確率が上がるのですが…いたせり尽くせりといった感じ。途中から馬で下山することも可能で、シンガポール人のオジ様(初心者)が利用されてました。

その後は紅富士というスーパー銭湯、正確には鉱泉で2時間滞在し、その後は新宿までバス移動で終了です。はぁ~ほんとツアーでよかった。ちなみにスーパー銭湯で食べたほうとう。1300円くらいと割高ではありますが、塩分が不足している体に染み込むおいしさでした。普段なら高いと感じますが、富士山で金銭感覚がずれているからこその一品です。

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以下、今回の備忘メモです。

<不要なもの>

・過剰な防寒着

オーバーパンツと秋冬の薄手のジャケットを持って行ったのですが、結局使いませんでした。フリースの上にカッパを着ることで十分です。遭難時には必要なのかもしれませんが、余計な荷物でした。

・サングラス

日差しを避けることができないため持参したのですが、ハンチング帽子があれば十分でした。 

<持っていけばよかったと思ったもの>

・耳栓や睡眠薬

山小屋で仮眠する際に必要でした。冗談抜きで仮眠スペースは寝袋の幅しか取れませんので、他人の寝息で眠れない人には必須です。ただ、高山病が怖い人はむしろ寝ない方が良いかもしれません。

 <あってよかったもの>

・杖2本

上り下りともに大活躍。岩場もありましたがそれ程大きい段差ではないため、全般的に利用可能でした。

・日焼け止め

ハンチング帽子だけでは日差しが防げなかったので、日焼け止めも兼用しました。日の出から1時間を経過した時点で炎天下でした。

・水2.5リットル

一般的には水は1.5~2リットルで十分とのことですが、下山まで考えると足りませんでした。頂上付近で500ミリのペットボトル1本を残す余力が欲しいので、水は多いに越したことはありません。もし過剰に持っていった場合、ペース配分を考えて水を捨てるなり他人にあげるなりすればよいので。また、水は500ミリ単位で小分けに持ってた方が便利でした。2リットルを持って行っても移すのが超めんどいし。

・ウェットティッシュ

水が貴重ですので、当然手を洗う水もありません。ゲロを拭いたりと大活躍でした。

・50リットルのリュック

富士山は30リットルくらいの大きさで十分とのことですが、私は18リットルと50リットルしか持ってません。リュックの大は小を兼ねませんが、大きいと乱雑にものを入れられます。例えば空のペットボトル。お菓子。防寒着。ポテチなんかも入れることができます。

・ポテチ

袋の耐久度を測ることができます。イオンのTOPVALUEのポテチを持っていきましたが、富士山の山頂でも割れることはありませんでした。ただし、相当の圧はかかっていあようで、約半分くらい背の接合部がはがれていました。あと数日ほど頂上にいたら破裂していた可能性もあります。